甲板の上で滑らないようにと生まれたデッキシューズは、素足でサラッと履けて、それでいてキレイめにもカジュアルにも寄せられる便利な一足です。スニーカーほどラフになりすぎず、革靴ほど畏まらない、ちょうどいい温度感がクセになります。ただ、サイズの選び方や素材の違い、紐の結び方まで知っておかないと、なんとなく地味な足元で終わってしまうことも。というわけで、デッキシューズの選び方から着こなし、お手入れの仕方までまとめてご紹介していきます!
なぜデッキシューズなのか
デッキシューズがいい理由は、涼しげな見た目だけじゃなく、そもそもの作りにあります。
もとはヨットの甲板の上を素足で歩くためのシューズで、水に濡れた甲板で滑らないようにソールが工夫されています。底が薄くて柔らかいので足に吸い付くようにフィットし、脱ぎ履きも楽。この「機能から生まれた形」が結果的にすごくスタイリッシュで、スニーカーより上品、革靴よりカジュアルという便利なポジションに落ち着いています。
デニムにもショートパンツにも合うし、靴下を履いても素足でもサマになる。1足あればスニーカー感覚で気軽に使い回せるので、夏を中心に一年を通して活躍させやすいアイテムです!
ソールが利く理由
デッキシューズのソールをよく見ると、細かい切り込みが入っているのに気づきます。
この切り込み(シッピング)は、水を逃がしながら接地面を増やして滑りにくくするための工夫です。もともと濡れたデッキの上で踏ん張るために生まれた設計なので、雨の日の歩道やタイルの床でも普通のフラットソールより踏ん張りが利きます。ソールが薄くて頼りなさそうに見えて、実はよく考えられた実用品なんです。
底が薄いぶん重さもなくて、履いて歩いたときの体感がスニーカーより軽い。ちょっとコンビニに行くときのつっかけ感覚で履けるのに、見た目はちゃんとまとまる。このギャップこそデッキシューズの一番の武器です!
もともとはヨット専用の道具だったものが、いつのまにか陸に上がって定番の街履きになった。マリンの気配を残しつつ実用一辺倒でもない、この生い立ちの面白さもデッキシューズを選ぶ理由のひとつだと思います。
選び方のコツ
デッキシューズ選びで見るところは、形と素材、色、サイズの4つです。
形は大きく分けて、紐を通す穴が少ないシンプルなモカシンタイプと、甲がしっかり覆われたボリュームのあるタイプがあります。細身のパンツにはシンプルなタイプ、少しゆったりしたパンツにはボリュームのあるタイプが馴染みやすいです。
素材による違いをまとめると、こんな感じです。
| 素材 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| スムースレザー | 上品で艶がある。経年変化を楽しめる | きれいめのパンツ、大人っぽくまとめたい日 |
| スウェード | 柔らかい表情で季節感が出やすい | カジュアル全般、秋口まで長く使いたい人 |
| キャンバス | 軽くて安価、洗いやすい | ラフに履き倒したい人、汗をかきやすい人 |
色はネイビー、ブラウン、キャメルあたりがどんなパンツにも合わせやすくて鉄板です。白いパンツやベージュのパンツが多いなら、ブラウンやキャメル系を選ぶと肌馴染みがよくて爽やかにまとまります。
サイズは、素足で履くことを前提に作られているモデルが多いので、普段のスニーカーよりジャスト寄りを選ぶのが基本です。靴下を履くつもりなら、その分だけ半サイズ上を試着で確認しておくと安心です。
もうひとつ見落としがちなのが紐穴の数です。2アイレット(穴が2つ)は甲が浅くてカジュアル寄り、3アイレットは甲を覆う面積が広くて少しドレッシーな印象になります。パンツをきれいめに寄せたい人は3アイレット、脱ぎ履きのラクさを優先したい人は2アイレットを選ぶと使い勝手がぐっと変わってきます!
着こなし・合わせ方
デッキシューズは合わせるパンツによって表情がかなり変わります。
ショートパンツ
一番爽やかに決まる組み合わせです!膝上丈でも膝丈でも、素足にデッキシューズを合わせると一気に季節感が出ます。ネイビーやベージュの落ち着いたショーツに合わせると、子供っぽくならずにきれいめリゾート風になります。
デニム
デニムに合わせるなら、裾はワンロールして足首を軽く見せるのが鉄板です。濃紺のデニムにブラウンのレザーを合わせると大人っぽく、色落ちしたライトデニムにはキャンバス素材を合わせると軽さが出ます。
チノ・スラックス
きれいめに寄せたい日はチノパンやスラックスとの相性がいいです。テーパードシルエットのパンツで裾を少し短めにすると、デッキシューズの甲がしっかり見えて上品にまとまります。ジャケットを羽織る日でも、革靴ほど堅くならずに抜け感を作れるのがデッキシューズの強みです!
素足で履くときのコツ
デッキシューズの魅力のひとつは、素足でサラッと履けることです。
柔らかいレザーのインソールが多いので、履いているうちに足の形に馴染んでいきます。素足で履くと通気性も見た目の軽さも一番よく出るので、暑い時期はそのまま履くのがおすすめです。ただし汗をかきやすい人は、インソールに汗が染み込みやすくなるので、休ませる日を作ったほうが長持ちします。
見た目を保ちながら清潔に使いたいなら、くるぶしが隠れる浅履きのソックスを一枚挟む手もあります。見た目は素足とほとんど変わらないのに、汗を先に受けてくれるので靴の中が長持ちします。柄物のパンツを穿く日は、ソックスは主張させない色を選ぶとまとまりが出ます。
インソールが足に馴染むまでは、最初の数日だけ靴下ありで慣らすのもおすすめです。革が柔らかくなって自分の足の形に沈んでからのほうが、素足で履いたときのフィット感が段違いによくなります!
レザーの経年変化と付き合い方
レザーのデッキシューズは、履くほど色に深みが出て自分だけの表情になっていきます。
最初は明るかったブラウンが、日光と手の脂を吸って徐々に飴色に近づいていく。この変化を楽しめるのが、革靴やレザースニーカーと同じレザーアイテムの醍醐味です。育てるつもりで気長に付き合うと愛着が増していきます。
一方で気をつけたいのが雨です。素足で履く前提のモデルはコーティングが薄いことが多く、雨に濡れると水シミが残りやすくて〜。特に色の薄いレザーは、シミが目立ちやすいので注意が必要です。
お手入れの流れはシンプルです。
- 履いたあとは乾いた布でホコリと汗を軽く拭き取る
- 月に一度くらいの頻度でレザー用のクリームを薄く塗り込む
- 濡れた日は自然乾燥させてから、必要であれば防水スプレーを吹いておく
- 保管は湿気を避け、シューキーパーを入れて型崩れを防ぐ
雨の日にどうしても履きたいときだけ、事前に防水スプレーをひと吹きしておくと安心感が違います!
紐の結び方でも印象が変わる
同じデッキシューズでも、紐の扱い方ひとつで印象がけっこう変わります。
| 結び方 | 印象 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| きっちり結ぶ | きれいめ、まとまった印象 | 人に会う日、ジャケットスタイル |
| ゆるく結んで垂らす | 抜け感のあるカジュアル | 普段着、休日のデニムコーデ |
| 紐をほどいてスリッポン風に履く | ラフでこなれた印象 | 近所への外出、リラックスした日 |
| レザーの紐に替える | 上品で大人っぽい | きれいめのパンツ、革小物と合わせる日 |
個人的にはゆるく結んで少し垂らしておくくらいがちょうどいい。きっちり結びすぎるとデッキシューズらしい抜け感が消えてしまいます。とはいえ、ジャケットを着るような日はきっちり結んだ方がまとまるので、シーンで使い分けるのがマジでおすすめです!
気をつけたいこと
まず、靴下を履く前提で大きめのサイズを選んでしまいがちです〜。もともと素足で履くことを想定した作りなので、大きめを選ぶと歩いているうちにパカパカして脱げやすくなります。気になるなら普段のスニーカーサイズよりジャスト寄りで試着するのが無難です。ただ、紐で甲をしっかり締められるタイプなら多少の余裕があってもカバーできるので、そこまで神経質にならなくて大丈夫です。
もうひとつ、かかとを踏んで履く人も多いですが〜、これをやると型崩れが早くなり、見た目もだらしなく見えがちです。気になるなら普通にきちんと履くのが一番ですが、あえてかかとを潰してサボのようにラフに履くスタイルも、今っぽい抜け感として悪くありません。リラックスした休日のコーデなら、そのくらい力を抜いた履き方もアリです。
一緒に合わせたい小物
デッキシューズだけで完結させず、小物まで合わせるとコーデの完成度が上がります。
足元に浅履きのソックスを挟むなら、白か靴と同系色にしておくと失敗しません。夏場はメッシュ素材のキャップを合わせると、頭も足元も抜け感のある素材で揃って一貫性が出ます。ボーダーのカットソーやシャンブレーシャツを合わせるマリン系の定番コーデも、デッキシューズなら気負わず取り入れられます!
差し色を使うなら、靴下かキャップのどちらか一箇所に留めておくのがコツです。全身は白黒でまとめて、足元か頭のどちらかだけ色を効かせると、うるさくならずに爽やかな印象にまとまります。
腕時計やベルトの色をレザーのデッキシューズと合わせるのも地味に効きます。ブラウン系で小物の色味を揃えておくと、コーデ全体に統一感が出て「なんとなくお洒落な人」に見えやすくなります。
個人的に思うこと
僕がデッキシューズを気に入っているのは、履くだけで足元がちゃんとした感じになるのに、気合いを入れなくていいところです。
デニムにTシャツだけだとちょっと物足りない日でも、デッキシューズを一足挟むだけで「ちゃんと考えた足元」に見える。素足でサラッと履けるので、暑い日ほど出番が増える一足です。
スニーカーよりお洒落で、革靴ほど堅くならない。そのちょうどよさが一番の魅力です。今シーズン爽やかなデッキシューズをお探しでしたら、是非参考になさってみて下さい!

