僕が毎年この時期に手を伸ばすのがスエードジャケットです。レザーほど硬くならず、ナイロンほど軽くならない、あの中間の質感がちょうどいい!羽織るだけで「あ、今日はちゃんと選んだな」という空気が出るのに、着ている本人はそこまで気合いを入れていないという、コスパのいいアイテムなんです。ただ、スエードって普段のジャケット選びに比べると情報が少なくて、色やサイズで迷う人も多いはず〜。ですので今回は、スエードジャケットの選び方から色の決め方、パンツ別の合わせ方、そして雨に弱いという弱点への対処法まで、まとめてご紹介します!
なぜ今スエードジャケットなのか
理由はシンプルで、レザーともナイロンとも違う立ち位置にいるからです。
レザーのライダースは光沢があって主張が強い分、選ぶ人を選びます。マウンテンパーカーやMA-1みたいなナイロン系アウターは機能的だけどカジュアルに寄りすぎる。スエードはその中間で、起毛した生地が光を吸うので、革でありながら主張しすぎない。それでいて表面に毛羽がある分、ナイロンにはない立体感と温かみが出ます。同じシルエットのジャケットでも、生地をスエードに変えるだけで一気に大人っぽく見えるのはこの質感の違いのおかげなんです。
しかも街で見かける頻度が意外と低い。レザーやナイロンのライダースは持っている人が多いですが、スエードジャケットを何着も持っている人はそう多くありません。個性を出したいけど奇抜な柄には手を出しにくい、という人にはかなり刺さるはずです!ワンシーズンだけの流行りに左右されにくく、長く着られる普遍的なアウターという意味でもおすすめです。
スエードが上質に見える理由
スエードは革の裏側を起毛させた素材で、表面に細かい毛が立っています。この毛が光を乱反射させるので、レザーのようなテカりが出ず、色がマットに沈む。この「沈む色」が上質感の正体です。
つやのある素材は安っぽく見えることがある一方で、マットな質感は光の反射が少ない分、生地に厚みと重みがあるように感じさせます。同じベージュでもレザーだと安っぽく寄りやすいのに、スエードだと途端に落ち着いた大人カラーに変わる。これは色の話ではなく、質感の話なんです。
もうひとつ、スエードは縫い目や裁断のラインが柔らかく馴染むという特徴もあります。ハリのある革だと縫い目がくっきり主張しますが、スエードは起毛がクッションになってラインがなだらかに見える。だからシンプルなシングルライダースの形でも、スエードにするだけでどこか丸みのある上品な印象になります。かっちりしすぎず、それでいてカジュアルに寄りすぎない絶妙なバランスが出せるのがスエードの強みです。
選び方のコツ
スエードジャケットを選ぶときは、形・色・毛足の3つを見ておくと失敗が減ります。
形はシングルライダース、Gジャンタイプ、ブルゾンタイプが定番です。シングルライダースは一番きれいめに寄せやすく、ジャケットスタイルとして使いたい人向け。Gジャンタイプはカジュアルに振りやすく、デニムとの相性が抜群です。ブルゾンタイプはアウトドアの機能性も欲しい人に向いていて、動きやすさを重視するならこちらが無難です。
色は次の項目で詳しく触れますが、迷ったらベージュかキャメル系から入るのがおすすめ。スエードらしい温かみが一番出やすい色で、初めての一着にちょうどいいです。
毛足の長さも意外と大事なポイントです。毛足が短いタイプはすっきりした印象で、スーツに近いきれいめコーデにも合わせやすい。毛足が長めのタイプは起毛感がはっきり出るので、カジュアルなコーデで質感を主張させたいときに向いています。これだけで印象がガラッと変わります!試着できるなら、袖を通したときに肩や肘の動きが窮屈じゃないかも確認しておくと安心です。
色で選ぶと季節感が出る
スエードは色によって季節との相性がかなり変わる素材です。ここを外すと「なんかちぐはぐ」に見えてしまうので、丁寧に見ておきたいところ。
| 色 | 季節との相性 | 合わせやすいパンツ |
|---|---|---|
| ベージュ・キャメル | 春秋どちらも使える万能色 | デニム、チノパン、白パンツ |
| ブラウン | 秋に強い。冬の入り口まで使える | コーデュロイ、カーキ、ダークデニム |
| ブラック | 通年使えるが引き締まって見える | 黒スキニー、グレースラックス |
| ネイビー | 落ち着いた印象で大人っぽい | 白パンツ、グレー系全般 |
| オフホワイト・グレー | 明るく軽い印象。春夏向き | 淡色デニム、ライトカラーパンツ |
迷ったらベージュ系が一番潰しが効きます。デニムにもチノパンにも合いますし、春先の軽やかな空気にも、秋口の少し落ち着いた空気にもなじみます!逆に黒やネイビーは季節を問わず着られる分、少し重く見えやすいので、白シャツや明るい色のインナーで軽さを足すと使いやすくなります。
着こなし・合わせ方
スエードジャケットは素材自体に存在感があるので、パンツはシンプルに決めるのが基本です。
デニムで合わせる
一番失敗しないのがデニムとの組み合わせです。ベージュ系のスエードなら濃紺のデニムでメリハリを出す、ブラウン系ならライトウォッシュのデニムで軽さを足す、というふうに色の濃淡で調整すると決まりやすい!インナーは白か黒のカットソーでシンプルにまとめれば、それだけで様になります。ボーダー柄のインナーを差し込めば、爽やかさもプラスできて表情が出ます。
チノパン・スラックスで合わせる
きれいめに寄せたい日はチノパンかスラックスが活躍します。オリーブやカーキのチノパンに白シャツを合わせると、アメカジっぽさと上品さのバランスが取れる着こなしに。センタープレスのスラックスに白シャツを合わせれば、カッチリとハズしが同居した大人のスタイルになります。足元はレザーのローファーやドライビングシューズにすると、全体の上質感がぐっと上がります。
黒系パンツで引き締める
黒のスキニーパンツやブラックデニムと合わせると、スエードジャケットが主役になる組み合わせになります。特にダブルライダースタイプなら、黒パンツにエンジニアブーツを合わせたバイカー風の着こなしがハマります!色数を抑えたい日は、ここにグレーのパーカーを一枚仕込むだけでも十分様になります。
インナーの合わせ方
スエードジャケットは羽織り単体で完結させず、インナーまで含めて考えると一気にコーデがまとまります。
白のカットソーやシャツは鉄板で、どんな色のスエードとも喧嘩しません。もう少し表情を出したいなら、細めのボーダーがおすすめです。太いボーダーだとカジュアルに寄りすぎますが、細ボーダーなら爽やかさと清潔感を両立できます。スラックスと合わせるきれいめな日は、無地の白シャツで襟を見せると一気に大人っぽい印象に変わります。
寒い時期は中にニットを一枚仕込んでも相性がいいです。スエードの起毛とニットの編み地は質感が近いので、まとまりが出ます。ただし厚みのあるニットだと肩まわりがもたつくので、ジャケットのサイズに余裕があるか確認しておくと安心です。
天気と体感で無理をしない
スエードは水にかなり弱い素材です。ここは素直に認めて、雨の予報が出ている日は着ないのが一番ラクな判断です。
濡れると毛が寝てしまい、乾いたあとにまだら状の輪ジミが残ることがあります。ジャケットは面積が広い分、スニーカーよりもシミが目立ちやすく、一度ついてしまうと自分で直すのはかなり難しい。無理して羽織って後で凹むくらいなら、雨っぽい日はナイロンやレザーのアウターに替える方が結果的に長く付き合えます。見た目の系統が近いブラウン系のレザージャケットを一着持っておくと、天気に応じて羽織りを入れ替えられて便利です。
とはいえ、防水スプレーをかけておけば小雨程度は防げます。買ってすぐ、一度も濡らしていない状態でスプレーしておくのがコツで、これをやるかやらないかで数年後の見た目がまったく違ってきます。スプレーは一度で終わりではなく、シーズンの変わり目に一度かけ直すくらいの感覚で続けると効果が長持ちします!
風の強い日や小雨程度なら防水スプレーで乗り切れますが、本降りの雨が予想される日はさすがに厳しいです〜。カバンに入れて持ち歩くタイプのジャケットではないので、天気予報を見てから羽織るかどうかを決める、というくらいの慎重さでちょうどいいです。
お手入れと保管
スエードは手入れが面倒だと思われがちですが、やることはそれほど多くありません〜。
- 着る前に防水スプレーをかけておく
- 着たあとはブラシで毛並みを軽く整える。ホコリを落とすだけで色が戻る
- 部分的な汚れはスエード専用の消しゴムでこすって落とす
- 濡れてしまったら乾いた布で押さえて水分を取り、風通しのいい日陰で自然乾燥させる
- シーズンオフは不織布のカバーに入れて、湿気の少ない場所で保管する
専用ブラシを一本持っておくだけで見え方はかなり変わります。着たあとに軽く整えるだけで、毛が起きて色味が深く戻ってくる。手をかけた分だけ質感で応えてくれるアイテムなので、面倒というよりむしろ育てる楽しみがあります!ハンガーにかけっぱなしで型崩れさせないよう、時々は中に薄紙を詰めて形を保っておくのもおすすめです。
気をつけたいこと
まず、スエードは素材そのものに存在感があるので、上下ともに主張の強いアイテムを合わせると情報過多になりがちです。柄物のシャツにスエードジャケットを重ねると、どちらも見せ場を主張してうるさくなることも〜。気になるなら、インナーは無地でまとめてジャケットだけを主役にする方が無難です。ただ、あえて柄シャツを覗かせて遊び感を出すコーディネートも面白くて、慣れてきたら挑戦してみる価値はあります!
次に、サイズ選びの落とし穴です。スエードは伸びにくい素材なので、試着のときにジャストサイズだと動いたときに突っ張ることがあります。気になるなら、肩幅と身幅にワンサイズ分の余裕があるものを選ぶと安心です。ただ、逆に少しタイトめに着ると、今っぽいコンパクトなシルエットになって見た目の印象がぐっとスマートになるという手もあります。僕みたいに細身の体格だと、少しタイトに着たほうがだらしなく見えないので、こっちを選ぶことが多いです。
最後に、フェイクスエードとの違いも知っておくといいです。フェイクは水に強く手入れが楽な反面、毛足が均一すぎて安っぽく見えることがあります。本革スエードは手間がかかる分、経年で味が出て自分だけの一着になっていく。予算と手入れにかけられる時間で選び分けるのが現実的です。
僕はこう思う
スエードジャケットを推す一番の理由は、着るだけで「ちゃんとしてる感」が勝手に出るところなんです。凝った着こなしを考えなくても、羽織った瞬間にコーデの完成度が一段上がる。デニムに白T、そこにスエードを一枚足すだけで、それまでの普段着が急に様になります!
雨に弱いという弱点はありますが、それさえ理解して防水スプレーと着るタイミングを守れば、長く付き合える相棒になってくれます。今シーズン上質感のある春の羽織りをお探しでしたら、是非スエードジャケットも検討してみてください!

