僕が毎年、朝晩の空気がひんやりし始めると真っ先に手を伸ばすのがミリタリージャケットです。無骨な見た目なのにデニムともスラックスとも相性が良くて、1着あるだけで秋冬の着回しがぐっとラクになります。ただ困るのが、M-65やM-51、フィッシュテールパーカーなど呼び方が多すぎて、どれが自分に合うのか選ぶ段階でつまずいてしまうこと。今回は、ミリタリージャケットの種類を見分け方から整理して、色の選び方やライナーの使い方、着こなしまでまとめてご紹介します!
なぜミリタリージャケットなのか
ミリタリージャケットの一番の魅力は、カジュアルとキレイめのどちらの陣営にも顔を出せる懐の深さです。デニムに合わせればワイルドなアメカジスタイルになるし、スラックスに羽織ればジャケパンスタイルの軽いハズしとしても機能します。もともと動きやすさを追求して作られた作業着なので、ポケットの数や配置ひとつとっても機能的で、見ているだけでも面白いんです!
スウェットパンツやジョガーパンツのようなスポーティーなボトムスとの相性も良く、いわゆるスポカジコーデのアクセントとしても優秀。アウトドアともストリートともスポーツとも組み合わせられる懐の深さこそ、ミリタリージャケットが何年経っても定番であり続ける理由だと僕は感じています。オールブラックのジャケパンスタイルに軽い羽織として使ったり、ダメージデニムや黒スキニーと合わせてワイルドに決めたりと、着こなしの幅が本当に広いアイテムです!
ミリタリージャケットの種類の見分け方(基本の型をおさらい)
一言にミリタリージャケットと言っても、実はルーツになった型がいくつもあります。まずは代表的な種類を、特徴と見分けるポイントで整理してみます。
| 種類 | 特徴 | 見分けるポイント |
|---|---|---|
| M-43 | 初期の野戦用ジャケット、無駄を削ぎ落とした直線的なデザイン | シンプルな襟と装飾のない前立て |
| M-51 | M-43を改良した防寒重視のフィールドジャケット | 立ち襟とストレートな身幅、ライナー着脱式 |
| M-65 | M-51の後継、ナイロン混生地で軽量化されたモデル | 襟の内側に収納フードがあり、ジップとボタンの二重前立て |
| フィッシュテールパーカー | 裾が魚の尾のように長く伸びるロング丈のパーカー | 裾のドローコードと膝下まで届く着丈 |
| F-2 | フランス軍のフィールドジャケット | 細身でシャープなシルエット |
| ジャングルファティーグ | ベトナム戦争のジャングルで使われた軽量ジャケット | 立体的なパッチポケットとコットン生地の軽さ |
こうして並べてみると、見分けるポイントは襟の形、前立ての作り、そして着丈の三つに絞れます。この三点さえ押さえておけば、街で見かけたミリタリージャケットも「あ、これはM-65系だ」とすぐに言い当てられるようになります!
M-65とM-51の違い
数あるミリタリージャケットの中でも、特によく比較されるのがM-65とM-51です。この2つ、見た目は似ていますが中身はけっこう違います!
M-51はM-43を防寒仕様に改良したモデルで、コットンサテンのしっかりした生地とストレートなシルエットが特徴。ライナーを外して着ればすっきり見えるし、着込めばボリュームのあるヴィンテージライクな雰囲気になります。襟は立ち襟でシンプル、フードは別パーツで取り外し式になっているものが多いです。
一方のM-65はM-51の後継として登場したモデルで、生地にナイロンが混ざって軽量化されているのが大きな違い。襟の内側にフードを収納できる仕様になっていて、前立てはジップとボタンの二重仕様。M-51よりコンパクトにまとまったシルエットで、細身のパンツとも合わせやすいです。
迷ったら、ゆったりめのヴィンテージ感を出したいならM-51、すっきりとした今っぽいシルエットで着たいならM-65を選ぶと失敗しにくいです。
フィッシュテールパーカーの特徴
フィッシュテールパーカーは、ミリタリージャケットの中でも異色の存在です。名前の由来はそのまま、裾が魚の尾びれのように長く伸びていて、ドローコードで絞ると独特のシルエットになります。もともとは極寒地での使用を想定していたため、着丈は膝下まで届くロング丈で、フードにはファーが付いているものが定番です。
丈が長い分、単体で着るとボリュームが出やすいのが特徴。細身のパンツと合わせると縦のラインが強調されて着痩せして見えますし、裾を絞れば全体のシルエットがすっきりまとまります。ライナー付きのモデルなら真冬でも1枚で対応できるので、アウターに悩みたくない人にはかなり心強い相棒になります!
色で選ぶ ― オリーブとカーキの違い
ミリタリージャケットの色といえばオリーブとカーキが定番ですが、この2色、実は結構印象が違います。
オリーブは緑がかった深みのある色味で、いかにも本物のミリタリー感が出るのが特徴。黒のスキニーやインディゴの濃紺デニムと合わせるとコントラストが効いて、キリッとした着こなしになります。カーキはオリーブより明るく黄みがかった色味で、明るい色のパンツとも暗い色のパンツとも合わせやすいのが魅力。ミリタリージャケットが初めての人は、まずカーキから試すのが無難です!
DOMEBRAの基本の色使いと同じで、ベースは白黒でまとめておいて、そこにオリーブやカーキのミリタリージャケットを1枚差し込むとバランスが良くなります。差し色を欲張って何色も足すよりも、ジャケットの色そのものをアクセントとして活かす方がまとまりやすいです。
ライナーの使い方
M-51やM-65の魅力のひとつが、取り外しできるキルティングライナーです。この存在を知っているかどうかで、ミリタリージャケットを着られる期間がまるで変わってきます。
秋口や春先の気温がまだそこまで低くない時期は、ライナーを外してシェルだけで着ればちょうどいい軽さになります。真冬になって冷え込みが厳しくなってきたら、ライナーを装着して防寒力をプラス。1着で秋から冬、そして春先まで幅広くカバーできるので、コスパで見てもかなり優秀です〜。
さらにライナー単体をベストのように中に仕込んで、ジャケットの下にもう1枚保温層を足すという着方もできます!アウトドアウェアと同じ発想で、気温に合わせて重ね方を調整できるのがミリタリージャケットの隠れた強みだと僕は思います。
着こなし・合わせ方(パンツ別)
ミリタリージャケットは、合わせるパンツによって表情がガラッと変わります。
デニムと合わせるなら、ダメージデニムや色落ちの効いたヴィンテージ加工のものが好相性。ワイルドな素材感同士がケンカせず、むしろアメカジらしいメリハリが生まれます!足元はワークブーツでもスニーカーでも合わせやすく、秋冬はこの組み合わせに頼りっぱなしという人も多いはずです〜。
スラックスや細身のチノパンに合わせるなら、キレイめのジャケパンスタイルのアクセントとして使うのがおすすめ。黒のスラックスに白シャツというシンプルな組み合わせに、ミリタリージャケットを1枚羽織るだけで、きちんと感の中に程よいラフさが加わります。足元は革靴よりもレザースニーカーやローファーの方が肩の力が抜けて、ジャケットのラフさと自然に馴染みます。
スウェットパンツやジョガーパンツで合わせるなら、スポカジな着こなしが正解。グレーのスウェットにスニーカーを合わせれば、リラックス感のあるこなれたコーディネートが完成します。インナーにパーカーを仕込んでフードをチラ見せすると、こなれ感がさらに増します!
気をつけたいこと
ミリタリージャケットでやりがちな失敗の一つが、サイズを大きめに選びすぎることです。ゆったりしたシルエットは今っぽく見えますが、大きすぎると着膨れして見えやすく、肩や袖のラインが崩れてだらしない印象になりがちです〜。気になるなら、肩幅はジャストサイズに合わせて、身幅と着丈にだけゆとりを持たせるという選び方が無難です。ただ、あえてオーバーサイズで着崩すのも今っぽくて面白い着こなしになります。
ふたつ目は、色味を合わせすぎてしまうこと。オリーブのジャケットにオリーブ系のパンツを合わせると、全体が同化して野暮ったく見えやすくなります。気になるなら、パンツは黒やインディゴブルーなど、ジャケットと違うトーンでコントラストを付けるのがおすすめです。とはいえ、あえてオリーブでまとめたトーンオントーンのミリタリースタイルも、着こなし慣れしてくると格好良く決まります!
みっつ目は、季節に合わない生地の厚みを選んでしまうことです。ナイロン混の厚手モデルを残暑の時期から着てしまうと蒸れて不快になりますし、逆に真冬に薄手のコットンツイルだけで乗り切ろうとすると寒さで後悔することになります。着る時期に合わせて生地の厚みとライナーの有無を選んでおくと、シーズンを通して快適に着られます。
よっつ目は、コットン素材のミリタリージャケットの手入れを後回しにしてしまうことです。生地が厚い分、汗や雨を吸うとなかなか乾きにくく、そのまま放置すると匂いや型崩れの原因になります。着用後は風通しの良い場所で陰干しをしておくだけで、次のシーズンも気持ちよく袖を通せます。
ミリタリージャケットは種類を知れば選ぶのがラクになる
ミリタリージャケットは、名前と特徴さえ結びついてしまえば、あとの判断はかなりシンプルになります。M-65とM-51の違い、フィッシュテールパーカーの独特なシルエット、オリーブとカーキの色の使い分け。どれも一度知ってしまえば、店頭でもオンラインでも「これは自分に合う型だ」とすぐに判断できるようになります。
僕自身、最初はどれも同じに見えていましたが、襟の形と着丈を見るクセがついてからは、選ぶ時間がかなり短くなりました。無骨な見た目の中に、実はちゃんとした理由があるというのがミリタリージャケットの面白いところです。
今シーズン、ミリタリージャケットの種類選びに迷っているなら、是非参考にしてみてください!

