「タートルネックって、自分には似合わない気がする」。そう感じて、店で手に取っては戻している人は多いはずです。首が詰まって苦しそうに見える、顔が大きく見える、なんだか着られている感じがする。理由ははっきりしないのに、鏡を見ると「違う」と分かってしまう。今回は、タートルネックが似合わないと感じる原因をほどいて、それでも首元の暖かさを諦めずに済む選び方について書いていきます!
タートルネックが似合わないのは、顔の形のせいではない
似合わない理由を探すと、まず顔の形を疑いたくなります。丸顔だから、面長だから、エラが張っているから。でも、同じ丸顔の人でも、タートルネックがしっくりくる人とこない人がいます。顔の形だけで決まるなら、そうはならないはずです。
実際に差を生んでいるのは、顔ではなく首まわりです。首の長さに対して襟が高すぎる、首の太さに対して襟が細すぎる、体の厚みに対して編みが分厚すぎる。こうしたズレがあると、顔の下に余計なボリュームが集まって、顔まで大きく見えます。
つまり、直すべきは顔ではなく服のほうです。襟の高さと太さ、編みの厚さを自分の首に合わせれば、印象はかなり変わります。顔の形は変えられませんが、襟は選べます!
似合わない原因は、首の高さ・首まわりの太さ・編みの厚さ
原因は、だいたい次の3つのどれか、または組み合わせです。
ひとつ目は、首の高さ。タートルネックは襟を折り返して首を覆うので、首が短めの人が着ると、あごのすぐ下まで生地が来ます。顔と体のあいだの「首」という余白が消えて、顔が肩に乗っているように見えるのが、詰まって見える一番の理由です。
ふたつ目は、首まわりの太さ。首が太めの人が細いリブの襟を着ると、襟がぴったり張り付いて、首の太さをそのまま見せてしまいます。逆に、首が細い人がゆるい襟を着ると、襟がたるんで首のまわりがだらしなく見えます。
みっつ目は、編みの厚さ。ざっくりした太い毛糸のニットは、襟もそれだけ分厚くなります。肩まわりにボリュームがある体型の人がこれを着ると、首元から肩にかけてかたまりのように見えて、上半身が重くなります。
| 原因 | 起きていること | 直し方 |
|---|---|---|
| 首の高さ | 襟があごの下まで来て、首の余白が消える | 襟の低いハイネック・モックネックにする/折り返しを増やす |
| 首まわりの太さ | 襟が張り付いて首の太さが目立つ、またはたるむ | リブの締まりがほどよいものを選ぶ |
| 編みの厚さ | 首から肩にボリュームが集まって重く見える | 編み目の細かい薄手のニットにする |
自分がどれに当てはまるかは、手持ちのタートルネックを着て鏡の前に立てば分かります。あごの下に生地が当たっているなら高さ、襟が首に食い込んでいるなら太さ、肩まわりがもこっとしているなら厚さ。ひとつ見つかれば、次に選ぶものが決まります。

タートル・ハイネック・モックネックの違い
首元が立ち上がったニットには、ざっくり分けて3つの形があります。呼び方はメーカーや店で少し揺れるので、名前よりも「襟がどこまで来るか」「折り返すかどうか」で見分けるのが確実です。
タートルネックは、襟が長く、折り返して着る形です。首をすっぽり覆うので一番暖かい反面、首元のボリュームも一番大きくなります。
ハイネックは、襟が首に沿って立ち上がり、折り返さずに着る形です。タートルほど高くはなく、首の真ん中あたりまでを覆うものが多いです。首元の暖かさを残しつつ、あごの下に余白が残ります。
モックネックは、ハイネックよりさらに低く、首の付け根を少し立ち上がる程度の襟です。見た目は丸首に近く、首元が詰まった印象はほとんどありません。タートルが苦手な人の最初の1枚として、マジで扱いやすい形です。
暖かさで並べると、タートルネック、ハイネック、モックネックの順です。逆に、首元の軽さで並べると順番は反対になります。真冬の外を長く歩く日はタートル、電車や室内で過ごす時間が長い日はモックネック、というように、1日の過ごし方で選び分けるのもありです。室内で首元が暑くなりやすい人ほど、ハイネックやモックネックが手放せなくなります!
首が短い・なで肩なら、ハイネックかモックネックにする
首が短めの人や、なで肩の人は、タートルネックより襟の低い形を選ぶほうがうまくいきます。なで肩の場合、肩の線が下がっているぶん首が長く見えにくいので、襟が高いと首から肩までがひとつながりに見えてしまうからです。
ハイネックなら、あごの下に少し余白が残って、首の存在がちゃんと見えます。それでも詰まって見えるなら、モックネックまで下げる。首元の暖かさは少し減りますが、そのぶんはマフラーで足せばいいだけです〜。
もうひとつの手が、シャツとの重ね着です。モックネックの上に白のオックスフォードシャツを羽織って、ボタンを2つほど開けておく。シャツの襟が首元に縦の線を作るので、首が短めでも首まわりがすっきり見えます。黒のモックネックに白のシャツ、下はグレーのウールパンツ。これだけで、首元が詰まって見える心配はほとんどなくなります!
体の悩み別に、どの形から試すといいかを整理するとこうなります。
| 気になるところ | タートルネック | ハイネック | モックネック |
|---|---|---|---|
| 首が短い | 折り返しを増やせば可 | まずはここから | 詰まりが気になるなら |
| なで肩 | 首から肩がつながって見えやすい | まずはここから | すっきり見せたいなら |
| 首が太い | 細かい編みなら可 | リブがゆるめのものを | まずはここから |
| ガタイがいい | 細かい編み・薄手なら可 | まずはここから | ジャケットの中に |
「まずはここから」は、最初の1枚として選びやすい形です。タートルネックが完全にダメという体型はなくて、編みの厚さや折り返しで調整すれば着られる場合がほとんどです。最初に襟の低い形で慣れてから、タートルに戻ってくる順番でも全然かまいません。
首が太い・ガタイがいいなら、編みを細かくする
首が太めの人や、胸板が厚くて肩幅がある人は、襟の高さより先に編みの厚さを見直します。ニットの編み目の細かさは「ゲージ」と呼ばれていて、編み目が粗くざっくりしたものをローゲージ、細かくなめらかなものをハイゲージと呼びます。
ガタイがいい人がローゲージのタートルネックを着ると、首と肩のボリュームが足し算になって、上半身がひとまわり大きく見えます。ハイゲージの薄手に替えるだけで、首元がすっと細く見えて、体の厚みもなじみます。
首が太い人は、襟のリブの締まりもチェックしたいところです。リブがきつすぎると首に張り付いて太さを強調しますし、ゆるすぎると襟がくたっと倒れます。首と襟のあいだに指が1本すっと入るくらいが、見た目も着心地も落ち着くところです。
ちなみに、首が太いのを気にしている人ほど、モックネックを着ると「首が太い」より「肩幅がしっかりしている」という見え方に変わります。気にしていたところが、そのまま強みになるパターンです!
折り返しの回数で、首の高さを調整する
手持ちのタートルネックが詰まって見えるなら、捨てる前に折り返しを試してください。襟を1回だけ折るのが基本の着方ですが、2回折ると襟が低くなり、ハイネックに近い高さになります。
ただし、折り返すほど襟は分厚くなります。ハイゲージの薄手なら2回折ってもすっきりしますが、ローゲージで2回折ると首元がドーナツのようにふくらみます。厚手のタートルなら、外側に折り返すのではなく、襟の内側に折り込んで高さを下げる手もあります。外から見ると折り目が見えないので、ハイネックを着ているように見えます。
折り返したあとは、襟の高さを左右でそろえるのを忘れずに。片側だけ高いと、それだけでだらしなく見えます。鏡の前で軽く整えるひと手間で、首元の印象はかなり変わります〜。

上に重ねるアウターの襟との組み方
タートルネックが似合わないと感じる場面は、ニット1枚のときより、アウターを重ねたときのほうが多いはずです。首元に襟が二重になるので、組み方を間違えると一気に窮屈になります。
基本は、首元のボリュームをどちらか一方に寄せることです。襟の大きいコートや、フード付きのアウターを着る日は、中をモックネックやハイネックにして首元を軽くする。逆に、テーラードジャケットやチェスターコートのように襟が開いたアウターなら、中をタートルネックにして首元を主役にできます。
色は、ニットとアウターで明るさを変えると首元がはっきり見えます。黒のタートルに明るいグレーのコート、白のモックネックに黒のジャケット。白黒をベースにして、差し色はマフラーや靴に1か所だけ。首元で色を足さないほうが、顔まわりがすっきりします。
マフラーを巻く日は、首元のニットを一段低くするのがコツです。タートルネックの上からマフラーを巻くと、首まわりの布が三重になって、顔が埋もれて見えます。マフラーを巻くならモックネック、巻かないならタートルネック。この組み合わせを覚えておくと、朝の支度で迷いません!
アウターのサイズが小さいと、首元のニットが押し上げられて余計に詰まります。中に着るものを含めたアウターのサイズの選び方は、アウターのサイズ選び!メンズは中に着るもので決める肩・袖・着丈も参考にしてみてください。
買う前に見るところは、首の高さ・リブの締まり・ゲージ
通販でも店でも、首元のニットを選ぶときに見るところは3つです。
まず、首の高さ。商品写真で、襟が折り返されているか、立っているだけかを確認します。通販では「タートル」と書いてあっても実際はハイネックに近いものもあるので、名前より写真を信じたほうが確実です。着用写真があれば、襟の上端があごからどれくらい離れているかを見ておきます。
次に、リブの締まり。襟の部分が細かい縦のうねになっているかどうか、写真で襟が首に沿っているか、少し浮いているかを見ます。試着できるなら、首と襟のあいだに指が入るかを確かめます。
最後に、ゲージ。商品説明に「ハイゲージ」「ミドルゲージ」「ローゲージ」と書かれていることが多いです。書かれていなければ、写真で編み目が見えるかどうかで判断します。編み目がはっきり見えるものほど厚手です。首元が気になる人は、まず編み目が見えにくいハイゲージから選ぶと失敗が少ないです!
タートルネックニットそのものの着こなしや、パンツとの合わせ方は、タートルネックニットで首元まで暖かく!上品に着こなすコツにまとめています。似合う形が見つかったら、あわせて読んでみてください。
首元が決まれば、タートルはむしろ楽な服
タートルネックが似合わないと感じていた人の多くは、自分に合わない高さと厚さのものを着ていただけです。首が短いならハイネック、首が太いならハイゲージ、手持ちのものは折り返しで調整。この3つを押さえるだけで、首元のニットはぐっと身近になります。
首元が決まると、マフラーなしでも寒くないし、シャツのように襟の形を気にする必要もありません。洗い替えに2枚あれば、冬の平日はかなり回せます!ニット1枚とコートだけで冬のコーデが成立するので、実はかなり楽な服です!
今シーズン首元のニットをお探しでしたら、是非参考になさってみて下さい!

