一枚羽織るだけで一気に大人っぽく見えるチェスターコート。ビジネスのジャケット代わりにも使えるし、デニムに合わせればそのままきれいめカジュアルに化けてくれる、秋冬のアウターの中でもかなり便利な一着です。ただ、丈感やシルエットの選び方を間違えると、もっさり重く見えたり、逆にかしこまりすぎたりすることも。というわけで、チェスターコートで作るきれいめカジュアルの丈感・シルエットの選び方から、パンツ別の合わせ方、気をつけたいことまでまとめてご紹介していきます!
なぜチェスターコートなのか
チェスターコートが便利なアウターとして名前が挙がる理由は、きれいめとカジュアルのちょうど真ん中に立っていることに尽きます。
ロング丈のシルエットは、それだけで縦のラインが強調されて脚が長く見える効果があります。ジャケット代わりのアウターとして使えばそのままオフィスや食事の場にも収まるし、デニムやスウェットパンツに合わせれば一気にカジュアルダウンできる。1着で何役もこなせるのが、チェスターコートがここまで長く定番として残っている理由です!
ダウンやブルゾンだと着崩すのは得意でも、きちんと感を出すのは苦手。逆にステンカラーコートだとかしこまりすぎることがあります。チェスターコートはその中間の絶妙な位置にいて、合わせるパンツ次第でどちらの方向にも振れるのが強みです。
選び方のコツ:丈感・シルエット・素材で選ぶ
チェスターコートを選ぶときに見るべきポイントは、丈感、シルエット、素材の3つです。
丈感はひざ上からロングまで幅があり、ここで着こなしの方向性がほぼ決まります。詳しくは次の項目で触れますが、迷ったらひざ丈前後を選んでおくと、カジュアルにもきれいめにも寄せやすくて失敗しにくいです。
シルエットは大きく分けてスリムとレギュラーの2系統。スリムはスラックスやスキニーと合わせたときにきれいにまとまり、レギュラーはデニムやワイドパンツとのバランスが取りやすくなります。細身の人がレギュラーを選ぶと布が余って着膨れしやすいので、迷ったら普段のジャケットと同じサイズ感を目安にすると無難です。
素材はメルトンウールが定番です。厚みがあって型崩れしにくく、秋の終わりから真冬まで長く使えます。チェック柄や杢調の生地を選ぶと、無地よりもカジュアルな空気が出るのでデニムとの相性がさらに良くなります。
ボタンの並びもチェックしておきたいポイントです。シングルブレストはボタンが縦一列で、すっきりした印象になるので普段使いしやすいタイプ。ダブルブレストはボタンが2列並んで貫禄が出る分、きちんと感が強めに出ます。カジュアルに寄せたいならシングル、きれいめ寄りで貫禄も欲しいならダブル、という選び分けで十分です!迷ったら守備範囲の広いシングルから選んでおくと失敗しません。
丈感による印象の違い
同じチェスターコートでも、丈感が変わると印象はかなり変わります。
| 丈感 | 印象 | 合わせやすいパンツ |
|---|---|---|
| ひざ上丈 | 軽快でカジュアル寄り | デニム、スウェットパンツ |
| ひざ丈 | きれいめとカジュアルの中間 | スラックス、テーパードデニム |
| ロング丈(ひざ下) | きちんと感が強く、縦のラインが出る | スリムパンツ、スラックス |
ひざ上丈は動きやすく、スニーカーとの相性も抜群です!カジュアル一本で攻めたい人はここから選ぶと迷いません。
ロング丈は見映えする分、身長が低いとバランスを取るのが少し難しくなります。僕みたいなチビだと、ロング丈は裾が長く見えて重心が下がって見えることも(笑)。気になる場合はひざ丈に寄せるか、パンツをスリムにして縦のラインを強調すると軽く見えます。逆に身長がある人は、ロング丈をあえて選んで貫禄を出すのもかっこいい選び方です!
インナーの合わせ方
チェスターコートは前を開けて着ることが多いアウターなので、インナー選びで印象がかなり変わります。
シャツはジャケパン風のきれいめに寄せたいときの定番です。白や淡い色のシャツを覗かせるだけで、コートの落ち着いた色味に締まりが出ます。ニットを合わせるとカジュアルダウンしつつも暖かく、タートルネックなら首元にボリュームが出て今っぽい雰囲気になります。
パーカーをインナーに使うのもおすすめです!フードをコートの襟から少し覗かせるだけで、きちんとしすぎない抜け感が出ます。かっちりしたアウターにラフなインナーを仕込む、このギャップがきれいめカジュアルの一番おいしいところだったりします。
インナーを厚くしすぎるとコートのシルエットが崩れやすいので、着ぶくれが気になる人はニットよりシャツやカットソーの方が収まりがいいです。
着こなし・合わせ方
チェスターコートを主役にした場合、合わせるパンツで方向性がはっきり分かれます。
デニム
一番外さない組み合わせです。濃紺のストレートデニムならきれいめに寄るし、色落ちしたデニムやダメージデニムを選べばカジュアル感がぐっと強まります。裾は少しロールアップしてくるぶしを見せると、コートの重さに対して足元が軽くなってバランスが取れます。
スラックス
きれいめに振りたいならこちらです。チェスターコートとスラックスの組み合わせはジャケットスタイルに近い落ち着いた印象になるので、そのままオフィスにも使えます。革靴でかっちりまとめてもいいし、あえて白のスニーカーを合わせると程よい抜け感が出て面白いです!
カーゴ・ワイドパンツ
ボリュームのあるパンツと合わせると、今っぽいラフな雰囲気になります。カーゴパンツのポケットやステッチが、シンプルなコートのアクセントになってくれる。ワイドパンツは裾を少し長めに残すくらいの丈にすると、コートのロング丈とのバランスが良くなります。足元はワークブーツやボリュームスニーカーを選ぶと、コートのきれいめな雰囲気に負けないので相性がいいです!
スウェットパンツ
部屋着っぽく見えないか心配になる組み合わせですが、実はかなり相性がいいです。かっちりしたコートの下にラフなスウェットを仕込むことで、きれいめとカジュアルの温度差がちょうどよく中和されます。スニーカーもボリュームのあるものを選ぶと、コーデ全体の力の抜き加減がまとまります。
カジュアルダウンのコツ
チェスターコートはそのままだと少しかしこまって見えるので、崩し方を知っておくと使い勝手がぐっと広がります。
一番手軽なのはボリューム感のあるスニーカーを合わせることです。革靴やチャッカブーツで固めるときれいめに寄りすぎるので、足元をスニーカーに変えるだけで一気にカジュアルに寄ります。特にボリュームスニーカーは、コートの縦長なシルエットとボリュームのバランスが取れるので相性が良いです。
ボタンを開けて羽織るように着るのも効果的です。前を閉じるとかっちりした印象が強くなりますが、開けて着るだけでラフな抜け感が出ます。中のインナーもチラ見えするので、レイヤードの表情も一緒に楽しめます!
バッグをリュックやトートに変えるのも小さな工夫ですが効果があります。ビジネスバッグだとどうしても仕事の雰囲気が強くなるので、カジュアルなバッグに変えるだけで全体のトーンが揃います。
体型別の見え方
チェスターコートは丈が長いアウターなので、体型によって見え方の差が出やすいアイテムです。
| 体型 | 起きやすいこと | 合わせ方 |
|---|---|---|
| 背が低め | 丈が長すぎると重心が下がる | ひざ丈を選ぶかスリムシルエットで縦のラインを出す |
| 背が高め | ロング丈でも間延びしにくい | あえてロング丈で貫禄を出す |
| 細身 | ゆったりシルエットだと布が余る | スリムシルエットか、インナーで厚みを足す |
| がっちり | スリムすぎると窮屈に見える | レギュラーシルエットで肩まわりに余裕を持たせる |
体型に合わないシルエットを選ぶと、せっかくのきれいめカジュアルがだらしなく見えてしまうこともあります。試着のときは、肩幅とボタンを閉じたときの前身頃の余り具合を必ずチェックしておくと安心です。
気をつけたいこと
チェスターコートでやりがちな失敗と、その直し方をまとめておきます。
まず、丈感を合わせずにサイズだけで選んでしまうこと。肩幅が合っていても、丈が長すぎるとだらしなく見えることがあります。気になるならお直しで数センチ詰めるか、購入前にひざ丈かロング丈かをはっきり決めてから選ぶといいです。ただ、あえて大きめのロング丈でゆったり着るのも、今っぽくてこなれた雰囲気になるので一概に悪いわけではありません。
もうひとつは、きちんとしすぎて全身が硬く見えてしまうこと。スラックスに革靴、シャツにネクタイまで揃えるとビジネス感が強く出すぎることも〜。カジュアルに寄せたいなら、パンツかインナーかどちらかは必ずラフなアイテムを混ぜるのがコツです。全部きれいめで揃えると、逆に個性が消えて量産型に見えやすくなります。
最後に、色や柄を欲張りすぎること。チェック柄のコートに柄パンツ、なんてやると途端にうるさくなります。柄は上下どちらか一箇所にとどめて、もう片方はシンプルにまとめるとバランスが取れます。
手入れ・保管
チェスターコートはウール素材が多いので、扱い方を知っておくと長く着られます。
- 着用後はハンガーにかけて湿気を飛ばす。畳んでしまうとシワや型崩れの原因になる
- ブラッシングでほこりを払う。毛並みに沿ってブラシをかけるだけで見た目がかなり変わる
- クリーニングは1シーズンに1〜2回で十分。頻繁に洗うと風合いが落ちる
- 雨に濡れたら、乾いたタオルで水気を取ってから陰干しする。ドライヤーの熱風は縮みの原因になるので避ける
- シーズンオフはブラッシングしてから防虫剤と一緒に収納する
特に見落とされがちなのが、着ている間のブラッシングです〜。汚れてから慌てて手入れするより、着るたびに軽く払っておく方が生地の状態を長く保てます。
僕はこう思う
チェスターコートを1着持っておくと、きれいめにもカジュアルにも寄せられるので、朝のコーデ選びがかなりラクになります。
デニムに合わせればカジュアル、スラックスに合わせればきれいめ、パーカーを仕込めば抜け感も出せる。丈感とシルエットさえ自分の体型に合わせて選んでおけば、あとはパンツとインナーで自由に振り幅を作れる懐の深いアウターです。今シーズンきれいめカジュアルなチェスターコートをお探しでしたら、是非参考になさってみて下さい!

