ニットのサイズ、どうやって選んでいますか?いつもMだからM、肩が合っていればOK。そうやって買ったニットを、シャツの上に重ねたら胸まわりがパツパツだった。裾からシャツが大きくはみ出した。こういう失敗、けっこう多いんです。ニットのサイズ選びで本当に見たいのは、肩よりも身幅と着丈です。今回は、手持ちのニットで測る方法から、シャツの上に着るときの考え方、ネットで買うときの見方まで書いていきます!
ニットのサイズ失敗は「肩」より「身幅と着丈」で起きやすい
シャツやジャケットは、肩が合っているかどうかでサイズを決めることが多い服です。ところがニットは、編んで作られているぶん伸び縮みします。肩が多少ずれても着られてしまうので、肩だけ見て選ぶと、ほかの部分のずれに気づきにくい。
実際に失敗が起きやすいのは、身幅と着丈です。身幅が足りないと、シャツの上に重ねたときに胸やお腹まわりが張って、編み目が横に引っ張られて見えます。着丈が短いと、腕を上げたときや座ったときにシャツの裾がはみ出す。逆に身幅がありすぎると、上にコートを重ねたときに中でもたついて着ぶくれします。
なので、ニットは「肩で選んで、身幅と着丈で確かめる」。この順番で見ると、サイズの失敗がかなり減ります!
かぶりのニットを1枚持っておく理由
ここでいうニットは、頭からかぶって着るセーターのことです。前を開けて羽織るカーディガンは、サイズの見方が少し違います。カーディガンの肩・着丈・ゲージの選び方は、カーディガンの選び方!メンズが肩・着丈・ゲージで失敗しないコツにまとめています。
かぶりのニットは、1枚で着ても、シャツの上に重ねても、コートの中に入れても使えます。冬の服装の真ん中に入る服なので、ここのサイズが合っているだけで、重ね着全体がすっきり見えます。白のシャツの上にグレーのクルーネックニット、その上にネイビーのコート。この定番が気持ちよく決まるかどうかは、ニットのサイズしだいです。
手持ちのニットで測る(身幅・着丈・袖丈)
一番確実なのは、今持っているニットの中から「これはちょうどいい」と思える1枚を選んで、測っておくことです。その数字が、次にニットを買うときの基準になります。
測るときは、ニットを机や床に平らに置いて、しわを手で軽くのばしてから。メジャーを当てる場所は、無印良品の公式のサイズの説明が分かりやすいので、それに沿って書いておきます。
- 身幅:わきの下からわきの下までの、まっすぐな幅(無印良品では、この幅を2倍した数字を「胸囲」として載せています)
- 着丈:身頃の一番縦に長いところ。後ろの首元から裾までを測ることが多いです
- 肩巾:両肩の端から端まで
- 袖丈:肩先から袖口まで
ブランドによって、身幅で書くところと胸囲で書くところがあります。胸囲で書かれていたら半分にすると、手持ちの身幅と比べられます。ここを知らずに比べると、数字が倍違って見えて混乱するので要注意です!
測った数字は、スマホのメモに残しておくのがおすすめです。「ちょうどいいニット:身幅◯cm、着丈◯cm、袖丈◯cm」と1行あれば、店でもネットでもすぐに比べられます。シャツの上に着てちょうどよかったニットと、Tシャツの上に着てちょうどよかったニットがあれば、両方測っておくとさらに便利です。
シャツの上に着るとき/Tシャツ1枚で着るときの違い
同じニットでも、中に何を着るかでちょうどいいサイズが変わります。
シャツの上に着るとき
シャツの上に重ねるなら、身幅と着丈に余裕がほしいところです。シャツの生地の厚さぶん胸まわりが張りやすく、裾はシャツの方が長いことが多いからです。どれくらい余裕を見ればいいかを数字で示した公式の資料は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。なので一番確実なのは、シャツの上に着て窮屈じゃなかったニットを測って、その身幅と着丈を基準にすることです。
シャツの裾をニットから少しだけ出すのはアリですが、出しすぎると子どもっぽく見えます。気になるなら、ニットの着丈を長めにするか、シャツを短めのものにするかで調整します。
Tシャツ1枚の上に着るとき
Tシャツの上に着るなら、手持ちのちょうどいいニットと同じくらいで問題ありません。中が薄いぶん、身幅に余裕がありすぎると、体とニットの間に空気が入って、ふくらんで見えやすくなります。すっきり着たい日は、身幅を手持ちと同じくらいにしておくとまとまります。
コートの中に入れるとき
コートの中に入れる前提なら、ニットの身幅は大きくしすぎない方がいい。コートの中でニットがもたつくと、上から見たときに着ぶくれします。重ね着全体のサイズの考え方は、アウターの側から決める方法もあります。
| 中に着るもの | 身幅の考え方 | 着丈の考え方 | 向いているゲージ |
|---|---|---|---|
| シャツ | 手持ちのちょうどいいニットより、少し余裕を見る | シャツの裾が大きくはみ出さない長さ | ハイゲージ〜ミドルゲージ |
| Tシャツ1枚 | 手持ちと同じくらい | ベルトが隠れるくらい | どれでも |
| 何も着ない(肌着のみ) | 手持ちと同じくらい | ベルトが隠れるくらい | チクチクしにくい細い糸のもの |
| コートの中に入れる | 大きくしすぎない | コートの着丈より短く | ハイゲージ |

ゲージ(編みの厚さ)でサイズ感が変わる
ゲージは、編み目の細かさのことです。ニットの編み機メーカーの島精機製作所の用語集では、編み機の1インチ(約2.54cm)の間にある針の本数のことで、数字が大きいほど編み目が細かくなると説明されています。目安として、12〜21ゲージがハイゲージ(細かく薄い)、7〜10ゲージがミドルゲージ、3〜5ゲージがローゲージ(太く厚い)とされています。
サイズ感にも関係していて、同じ表記のサイズでも、ゲージが違うと着たときの印象が変わります。ハイゲージは薄くて体に沿うので、サイズが小さめだと体のラインが出やすい。ローゲージは厚みがあるぶん、同じ身幅でもふくらんで見えます。
シャツの上に重ねるなら、ハイゲージからミドルゲージが扱いやすいです。ローゲージのざっくりしたニットは、それ1枚で主役になる服なので、中はTシャツくらいにしてシンプルに着るのが似合います。
ネットで買うときの見方(公式の採寸表)
ネットでニットを買うときは、S・M・Lの表記ではなく、商品ページの採寸の数字を見ます。同じMでも、ブランドや形によって身幅も着丈もかなり違うからです。
見るのは、身幅(または胸囲)・着丈・袖丈の3つ。手持ちのちょうどいいニットの数字と並べて、差が何cmあるかを見ます。身幅が手持ちより大きければゆったり、小さければぴったり。着丈も同じように比べます。
採寸の数字は、ブランドの公式通販のものが一番信頼できます。モールの出店ショップでは、ショップ独自に測った数字が載っていることもあるので、どこをどう測った数字なのかも合わせて確認しておくと安心です。
もうひとつ見ておきたいのが、商品の説明に書いてあるシルエットの言葉です。「ゆったり」「オーバーサイズ」と書かれているものは、表記のサイズより大きく作られています。いつもと同じ表記で選ぶと、思ったより大きいことがあるので、ここでも採寸の数字を手持ちと比べるのが確実です。
体型で変わる見え方
身長が低めの人は、着丈に注意したいところです。着丈が長すぎると脚が短く見えるので、ベルトが隠れるくらいの長さを目安にすると、バランスが取りやすくなります。僕みたいなチビは、ここを外すと一気にずんぐりします(笑)。
お腹まわりが気になる人は、身幅をきつくしないことが先決です。ぴったりしたニットはお腹の形を拾ってしまいます。かといって大きすぎるとかえって体が大きく見えるので、手持ちのちょうどいいニットより少し余裕を見る程度にしておくのがちょうどいい。
肩幅が広い人は、肩が落ちるデザインを選ぶと、肩まわりの窮屈さを逃がせます。
気をつけたいこと
ひとつ目は、洗って縮むことです。ウールのニットは、洗い方によっては縮みます。買ったときにちょうどよかったサイズも、洗濯で縮むと一回り小さくなってしまいます。家で洗うなら、洗濯表示を確かめて、ニットに合った洗い方をしてください。縮ませない洗い方は、メンズニットを縮ませない洗い方!中性洗剤・平干し・毛玉対策までで詳しく書いています。
ふたつ目は、伸びることです。重いニットをハンガーに掛けておくと、肩や着丈が伸びてきます。しまうときはたたんでおくのが基本です。
みっつ目は、毛玉です。サイズが小さくて脇や腕がこすれるニットは、毛玉もできやすくなります。サイズの合ったニットは、見た目だけでなく長持ちにもつながります。できてしまった毛玉の取り方は、ニットの毛玉の取り方!毛玉取り器とブラシを素材で使い分けるを参考にしてみてください。

サイズで迷ったときの早見
最後に、迷いやすいポイントをまとめておきます。
| 迷っていること | 見るところ | 決め方 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| MかLか | 身幅と着丈 | 手持ちのちょうどいいニットと数字を比べる | 表記ではなく数字で選ぶ |
| シャツの上に着たい | 身幅 | 手持ちより少し余裕を見る | 胸まわりが張らないかを見る |
| 背が低めで丈が気になる | 着丈 | ベルトが隠れるくらい | 長すぎると脚が短く見える |
| ゆったり着たい | 商品説明のシルエット | オーバーサイズの表記があれば、いつものサイズのまま | サイズを上げると大きすぎることがある |
ニットは、数字で選べば失敗しない
ニットのサイズは、肩だけで選ぶと身幅と着丈でつまずきます。手持ちのちょうどいいニットを測って、その数字を基準にする。シャツの上に着るなら身幅に少し余裕を、Tシャツの上なら手持ちと同じくらいに。ネットで買うときも、表記ではなく採寸の数字を比べれば、届いてからがっかりすることは減ります。
ちょうどいいニットを1枚測っておくだけで、次からのサイズ選びがマジで楽になります。冬のあいだに一度、メジャーを当ててみてください!
今シーズン新しいニットをお探しでしたら、是非参考になさってみて下さい!

