「フリースを街で着ると、山帰りか部屋着に見えないかな」。秋冬になると、こういう迷いをよく見かけます。軽くて暖かくて、洗濯もしやすい。フリースは冬の頼れる1枚なのに、着方を間違えると一気に生活感が出てしまう服でもあります。そこで今回は、フリースを街着にするときに浮かないための基準を、厚み・丈・色の3つに絞ってまとめてご紹介します!羽織りで着るとき、インナーで着るとき、それぞれの合わせ方も書いていきます。
フリースが街で浮くのは、アウトドア感の「量」が多いから
フリースがダサく見える原因は、フリースそのものではありません。浮いて見えるのは、全身に入っているアウトドア感の量が多すぎるときです。
フリースに、ナイロンのパンツ、トレッキングシューズ、リュック。1つずつは悪くないのに、全部そろうと山へ行く人の格好になります。逆に、フリースにデニムと白のスニーカーだけなら、アウトドアっぽさは1点に収まって、街の服として見えます。
アウトドアの服を街で着るなら、主役は1点まで。この考え方はアウトドアブランドを街着にするなら1点まで!メンズが山帰りに見えない分量で詳しく書いていますが、フリースはまさにこの考え方がそのまま効く服です。
もうひとつの「部屋着っぽさ」は、毛足が長くて厚いもの、首まわりや裾がくたっとしたものを選んだときに出やすくなります。こちらは選ぶときの厚みと丈で避けられます。
フリースのいいところ
それでも冬にフリースを推すのは、ほかの防寒着にない良さがあるからです。
まず軽い。同じくらい暖かいニットと比べても、フリースは持ったときに軽く、肩がこりません。重ね着の真ん中に入れても重さが気になりにくいのは大きな強みです。
次に、扱いやすい。ポリエステルでできたものが多く、家で洗えるものが多いのも助かります。ウールのニットのように縮みを気にしながら手洗いする手間がないので、気兼ねなく着られます。
そして、中にも外にも使えること。秋は羽織りとして、真冬はコートやダウンの中に。1枚で季節をまたげる服は、意外と多くありません。機能から服を選ぶのはDOMEBRAが好きな考え方なので、フリースはマジで推したい1枚です!
浮かない3つの基準(厚み・丈・色)
では、街で浮かないフリースはどう選ぶか。見るのは厚み・丈・色の3つだけです。
厚み:街で一番使いやすいのはミドル
フリースには、薄手のもの、ほどよい厚さのミドル、毛足の長いボア寄りのものがあります。薄手はインナー向きで、1枚で着ると頼りなく見えやすい。ボア寄りはそれ1枚で存在感が出るぶん、アウトドア感も部屋着感も強くなります。羽織りにもインナーにも回せるのは、真ん中のミドルの厚みです。
丈:腰まで
丈は、ベルトのあたりから腰骨にかかるくらいまで。お尻が隠れるほど長いと、パンツとの境目がぼやけて部屋着っぽくなります。コートの中に入れるときも、腰までの丈なら裾がはみ出しません。
色:黒・グレー・ベージュ系
色は黒・チャコール・グレー・ベージュ・ネイビーあたりを選ぶと、手持ちの服に合わせやすくなります。フリースで鮮やかな色や柄を選ぶと、それだけでアウトドア感が強く出ます。差し色を入れたいなら、フリースは落ち着いた色にして、色は小物か足元に回すほうが街になじみます。
| 厚み | 向いている着方 | 街で着るときの注意 |
|---|---|---|
| 薄手 | コートやダウンのインナー | 1枚で着ると頼りなく見えやすい |
| ミドル | 羽織り・インナーの両方 | 一番使いやすい。迷ったらこれ |
| ボア寄り(毛足が長い) | 1枚で羽織る | 存在感が強い。ほかの服は無地でシンプルに |
ボア寄りのものは、フリースというよりボアのアウターに近い扱いになります。ボアのアウターの選び方は、別の記事にまとめているのでここでは深追いしません。

羽織りで着るとき
秋口から初冬にかけては、フリースを一番外に着る羽織りとして使えます。このときに大事なのは、ほかの服をきれいめ寄りにして、アウトドア感をフリース1点に収めることです。
たとえば、チャコールのミドル丈のフリースに、白のTシャツ、黒のスラックス、白のレザースニーカー。フリースのカジュアルさを、スラックスと白のレザーで引き締めます。デニムを合わせるなら、色落ちの少ない濃いインディゴの方が大人っぽくまとまります。
ジップアップのタイプなら、前を少し開けて中の白Tを見せると、顔まわりが明るく抜けて見えます。全部閉めてしまうと、首まわりが詰まって部屋着の雰囲気に寄りがちです。プルオーバーのハーフジップなら、首元からシャツの襟を出すのもアリ。ちょっときちんとした印象に変わります〜。
インナーで着るとき
真冬は、フリースをコートやダウンの中に入れて使います。軽くて暖かいので、中に1枚入れておくと防寒力がぐっと上がります。
インナーで着るなら、薄手からミドルの厚みを。厚すぎると、コートの袖や肩がきつくなって、上から見たときに着ぶくれします。色は、コートと同系色か、白黒グレーのどれかにしておくと、コートを開けて着たときにもうるさくなりません。
首まわりの形もポイントです。コートの襟元から見えるのは、フリースの首まわりだけ。ハイネックのジップタイプなら首元の防寒にもなるし、マフラーなしでも寒くない日があります。
季節ごとの使い分け(秋・初冬・真冬)
フリースは、季節によって役割が変わります。1枚を長く使うために、時期ごとの着方をざっくり決めておくと迷いません。
秋:羽織りの主役として
朝晩が冷えはじめる時期は、フリースを一番外に着ます。中は白のTシャツか長袖のカットソー1枚で十分。日中に暖かくなったら脱いで手に持てるくらいの軽さなのも、フリースのいいところです。ミドルの厚みで、色はベージュやグレーの明るめを選ぶと、秋の軽い雰囲気に合います。
初冬:シャツやニットの上に
寒さが増してきたら、中をシャツや薄手のニットに替えて、フリースは羽織りのまま使います。風が冷たい日は、フリースの上に薄手のナイロンのジャケットを重ねる手もあります。ただ、ここで足元までアウトドアの靴にすると一気に山っぽくなるので、靴はレザーのスニーカーやブーツで街に寄せておきます。
真冬:コートやダウンの中に
本格的に寒くなったら、フリースはインナーに回します。ここからは厚みを薄手〜ミドルに。色はコートに合わせて黒やチャコールにしておくと、首元から見えたときにまとまります。秋に羽織っていた1枚を、そのまま中に入れられるのがフリースの便利なところです!
合わせる服で変わる(ジャケット・コート・ダウンの中)
フリースは、上に重ねる服によって見え方が大きく変わります。手持ちのアウターと合わせる前に、ざっくり相性を見ておきましょう。
| 上に重ねる服 | 合うフリース | 色の合わせ方 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| テーラードジャケット | 薄手のハーフジップ、無地 | ジャケットがネイビーならグレーのフリース | きれいめとアウトドアの混ぜ方として一番効く |
| ウールのコート | 薄手〜ミドルのハイネック | コートがチャコールなら黒のフリース | 首元だけ見えるので、形と色をシンプルに |
| ダウンジャケット | 薄手のフリース | ダウンが黒ならグレーかベージュ | 化学繊維どうしで静電気も起きにくい |
| マウンテンパーカー | ミドルのフリース | 同じ系統の色でまとめる | アウトドア感が強く出るので、パンツと靴はきれいめに |
ジャケットの中にフリースを着るのは、カジュアルにアウトドアの機能を混ぜる、DOMEBRAの好きな組み方です。ジャケットの肩に響かない薄手を選ぶのがコツ。ウールのコートとの組み合わせは見た目はいいのですが、次の静電気の話も合わせて読んでみてください。

気をつけたいこと(静電気と毛玉)
フリースで気をつけたいのは、静電気と毛玉の2つです。
静電気は、フリースの多くがポリエステルでできていることと関係しています。ポリエステルは、ウールと組み合わせると静電気が起きやすい素材です。ウールのコートの中にフリースを着て、脱ぐたびにパチパチするなら、組み合わせが原因かもしれません。気になるなら、フリースの下に綿のTシャツを1枚挟むか、上に重ねるのをダウンなど化学繊維のアウターにすると落ち着きます。詳しくは静電気が起きにくい服の組み合わせ!コート・ニット・マフラーの素材の相性表を参考にしてみてください。
毛玉は、こすれやすい脇の下、袖口、リュックの肩ひもが当たるところにできやすくなります。フリースは起毛しているぶん、毛玉ができると一気に古びて見えて、部屋着感が出てしまいます。リュックをよく使う人は、肩まわりをこまめに見ておくといいです。できてしまった毛玉の取り方は、ニットの毛玉の取り方!毛玉取り器とブラシを素材で使い分けるで素材ごとにまとめています。
洗い方と手入れの一言
フリースは家で洗えるものが多いですが、まずは服の内側の洗濯表示を確かめてください。ライオンのくらしの情報サイトでは、フリースの洗い方として次の流れが紹介されています。
- 汚れが気になるところに、おしゃれ着用洗剤の原液を塗っておく
- ファスナーを閉めて、たたんで洗濯ネットに入れる
- 洗濯機の弱水流のコースで洗う
- 乾いたら、ブラシで毛並みを整える
同じ記事では、柔軟剤を使うと静電気やホコリがつきにくくなることにも触れられています。ネットに入れて弱く洗うのは、こすれを減らして毛玉を防ぐためでもあります。起毛がつぶれてきたらブラシで整えるだけで、くたっとした部屋着感はかなり戻ります〜。
1点だけなら、フリースは街の服になる
フリースが街で浮くのは、アウトドア感の量が多すぎるとき。厚みはミドル、丈は腰まで、色は黒・グレー・ベージュ系。この3つを押さえて、ほかの服をきれいめに寄せれば、フリースはちゃんと街の服になります。
僕も冬は、フリースを中に1枚入れておく日が多いです。軽くて暖かくて、帰ったらそのまま洗えるのがいい。山に行く予定がなくても、冬の街でこそ頼れる服だと思います!
今シーズン新しいフリースをお探しの際は、是非参考にしてみてください!

